独り映画の復活

シニアの佐藤です。
弊社の隣にあったイトーヨーカドー日立店が1月16日で閉店しました。
私もいろいろと利用した思い出がありますが、今はゲームセンターになっている場所に映画館があったことを思い出しました。ほとんど子供のお付き合いでしたが…

学生や社会人なり立ての頃は生活の一部みたいな感じで映画館に通っていました。特に時間的な余裕があった大学時代などは、名画座巡りや3本立て、オールナイト上映などと、年間で100本以上見たこともありました。でも家族ができ、自分の時間が少なくなり、さらに映画館自体が減るなどして、自分で見に行くことがほとんどなくなりました。夏休みや冬休みに子供の付き添いで行くのが 精々というところでした。

ところが数年前から独りでの映画館通いが復活したのです。シニア料金が使えるようになったこともあるのですが、無趣味の私が細々と楽しんできたジャンルの音楽に絡むドキュメンタリー映画が次々と公開されるようになったことがきっかけでした。皆さんにはあまり馴染みがないジャンルで、作品そのものも地味で知名度も高くないものではありましたが、私には心から楽しめた、そんな映画のいくつかを紹介したいと思います。

■「サイドマン:スターを輝かせた男たち」

この映画、主役はビッグスターではなく、彼らの音楽を支えた3人のサポートミュージシャン(サイドマン)です。ビッグスターたちのステージを彩り、支えながら、表に出ることはなく、高額のギャラとも無縁。それでも音楽が大好きで、これ以外の仕事は考えられなかったと言う人たちの後半生を描いています。
ビッグスター亡き後の仕事や金銭に恵まれない時期を経ながらも、彼らをリスペクトする後輩たち(これが凄くてキース・リチャーズやエリック・クラプトン、ジョニー・ウィンターなど)から乞われて一緒にプレイするなど、地味で目立たないながらもミュージシャン人生を全うした人たちの記録です。

経済的な成功はなくても最期まで後輩たちに慕われた爺たち、自分もそうありたいと思わせてくれる作品でありました。

この映画はコロナ前だったので、東京新宿まで行っての鑑賞でした。

■「メイキング・オブ・モータウン」

スティービー・ワンダー、マービン・ゲイ、ジャクソン5など数々のスーパースターを輩出た音楽レーベル「モータウン」の歴史を描いたドキュメンタリー。創設者ベリー・ゴーディと歌う副社長スモーキー・ロビンソンや各アーティストの回想や証言などと、貴重な映像が盛りだくさんの映画です。

特に見所は、13才のスティービー・ワンダーが初の全米シングル1位を獲得したときの貴重映像と、9歳のマイケル・ジャクソンを中心としたジャクソン5がモータウンオーディションを受けたときの映像。本作の予告映像としてYouTubeで視聴できるので、ぜひ御覧ください。

■「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」

歴史的な音楽イベントとして知られているウッドストックと同じ1969年夏、NYハーレムで開催された「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」を記録した音楽ドキュメンタリー。スティービーワンダーなどブラックミュージックのスターが集結し、30万人以上の観客を集めながら、その映像が50年間もの間お蔵入りしていたもの。

私的には、ザ・フィフス・ディメンションのオシャレなステージやデヴィット・ラフィンのキザ男ぶり、そしてスライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーンの格好良さを知ることができたのが収穫でした。

上記2作は、いわき駅町「まちポレいわき」で観たもの。次に、近場で観ることができた映画、映画館の紹介です。

■「アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン」
シーマークにある「シネマサンライズ」で観ました。ここは話題作や子供向けがメインですが、最終回のみ大人向けのプログラムを組んでくれることがあり、これからも期待しています。アレサ・フランクリンが主役ですが、個人的にはバックギタリストの のコーネル・デュプリーを見たくて行ったもの。

■「マイルス・デイビス:クールの誕生 」

水郡線瓜連駅そばにある「あまや座」で観ました。この映画館のことご存知ですか? 定員30数名のミニシアターですが、シネコンなどでは上映されない佳作をチョイスしたりして頑張っている「小さな小さな街の映画館」です。そしてこのブログを書くので「あまや座」のHPを久しぶりに見ると、なんと2月19日からセロニアス・モンクのドキュメンタリー映画が公開だと!こりゃあ観に行かねば!!